(退院)
患者様にとっても
医療従事者にとっても
それは一つの目標。
それは一つのゴール。
でも完治して、元気な身体になって退院される方は多くはない。
残念ながら、亡くなって退院される方がいる。
家に変えれず、施設や違う病院に移る方もいる。
在宅で訪問サービスを受ける方や、しばらく通院が必要な方だっている。
決して望まれたゴールにたどり着けれるわけじゃなくって、退院は終わりじゃなくその後も病気と付き合っていく方が多い。
退院を決めるのに、患者さまや家族の方から苦情が出たりする事が当然あるんだよね。
ある人はまだ病気が治ってないのに退院なんて…不安や不満がある方もいる。
ある人は入院してる方が快適と思う方も居ちゃったりするんだ。
例えば、病院には話し相手はたくさんいるので寂しさを紛らわせる。
おまけにご飯は作ってくれるし、ボタン押せば看護師さんが来てお世話してくれちゃう。
調子悪ければすぐに医者に診てもらえる。
病院としては、残院日数を伸ばすと病院経営が苦しくなるため難しい。
家族や患者様が、退院を希望するまで退院を待つわけにはいかない。
場合によっては検査や治療を沢山する程、利益が無くなるんだ。
最近では、医療費を払わない患者様も増えてる。
クレーム言う方も増えてサービス業として厳しい目で見られてる。
結果、経営できなくなれば病院は破綻する。
今、潰れていく病院も少なくない。
退院を『追い出された』と言われてでも、決断しないといけない時もある。
その順番は当然、原井さんもやってきた。
原井さんは一人で生活はできない。
介護してくれる家族もいない。
そのため他の病院へと転院となる。
転院先でリハビリを続けて、今後は施設へ入所する方向らしい。