家族がコロナウイルス陽性になった。
自宅療養になり一緒に生活するのに他の家族はどうしたらいいのか?
家庭内感染は防ぐことが難しく、だれか一人が感染してしまうと皆が感染してしまうことになります。
いま、第7波の大きな大きな波が日本を襲い掛かかっています。
感染という言葉に慣れてきた今だからこそ、もう一度コロナウイルスを知り、自分と自分の家族を守りましょう。
濃厚接触者の待機期間
新型コロナウイルスの陽性者と生活を共にする家族の待機期間は7日間。
8日目に解除になりますが、4日目と5日目の検査で陰性を確認した場合は、5日目から解除可能。
→医療従事者等の待機による社会活動への影響からの短縮処置になります。
・濃厚接触者は最終接触があった日を0日とする。
・1日から5日間は、外出の自粛(自宅待機)。
・7日間が経過するまでは、検温など自身による健康状態の確認を行う。
コロナウイルスの潜伏期間が1〜14日で平均5日程度。
ちなみにオミクロン株は潜伏期間が2〜3日で7日以内に発症することが多いといわれています。
※第7波にあたり社会経済活動への影響を避けるために、濃厚接触者に求める待機期間を原則7日間から5日間に短縮し、2日目と3日目の検査が陰性なら3日目に待機解除というようになります。
感染者については発症日を0日とカウントする。そして10日間経過し、かつ、症状軽快(解熱剤を使用せずに解熱し、呼吸器症状が改善傾向)後72時間経過した場合に解除となります。
感染力のある期間は発症の2日前から、発症後7〜10日間程度。感染力は発症直後に最も強く、発症後8日で大幅に弱まります。
※陽性者は、同居している家族等があとから陽性になった場合でも、療養期間の延長はありません。
付着したウイルスの残存期間
気温によっても生存期間が変わるそうです。そして気温が低い方が長く感染力を維持します。
条件によって変化しますので参考までに
エアロゾル・紙: 3時間
ティッシュペーパー・ 銅 :4時間
皮膚表面:9時間
段ボール :24時間
布・ステンレス: 48時間
プラスチック・ 木材 :72時間
ガラス・紙幣:96時間
エアロゾルとは気体中に浮遊する微小な液体または固体の粒子と周囲の気体の混合体のこと
ウイルスの感染手段
・飛沫感染:ウイルスを含む飛沫(くしゃみ、咳、つばなど)が口、鼻、目などの露出した粘膜に付着し感染すること。
※WHOから一般に5分間の会話で1回の咳と同じくらいの飛沫(約3000個)が飛ぶと報告があります。
・エアロゾル感染:空中に浮遊するウイルスを含むエアロゾルを吸い込み感染すること。
※換気が不十分または混雑した室内で長時間滞在することで感染が拡大するリスクがあります。
・接触感染:感染者が口や鼻を手で押さえた後に、ドアノブなど周りの物を触ったものをそのあとに触ってしまう。その手にウイルスが付着したまま目や鼻、口など粘膜を触り感染すること。
大切なのはこの感染の仕方を頭で理解していること。それだけで、感染から自己防衛できる確率が大きく上がります。
ウイルスの弱点
・ウイルスは熱に弱い!
煮たり焼いたりした食べ物にはウイルスはいないのです。
食事で感染するのは、会話や咳など感染者の飛沫や、感染者の皮膚に付着したウイルスが食べ物に付着し口に運んでしまうことです。
・ウイルスはアルコールに弱い!
アルコール(濃度70%以上95%以下のエタノール)がウイルスの膜を破壊します。
・ウイルスは強い酸性に弱い!
お酢の中では一気に死滅します。ハイターなど塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)が効果があります。
・ウイルスは紫外線に弱い!
晴れの日の空気中には存在しません。
・ウイルスは界面活性剤に弱い!
石鹸などの界面活性剤はウイルスの膜を破壊します。
家庭でできる対策
※これらはコロナウイルスに限らず他のウイルスへの対策にもなります。ただし、アルコールに強いウイルスもいるため注意。
・手洗い
流水による15秒の手洗いだけでウイルスは1/100になります。界面活性剤である石けんやハンドソープで10秒もみ洗いし、流水で15秒すすぐと1万分の1に減るそうです。
手洗いが難しい時はアルコール(濃度70%以上95%以下のエタノール)で消毒する。
・うがい・歯磨き
口腔ケアが感染予防になる!歯みがきなどで口の中の細菌を減らすことがコロナウイルスの予防効果になると言われています。外からか帰ったら鼻うがいも効果的になります。
お茶にも予防効果があるといわれています。茶カテキン類が細胞への感染能力を低下させる効果が確認されたそうです。
こまめにお茶や水分を飲んで咽頭に付着したウイルスを胃に流し込むのも効果があります。コロナウイルスは酸に弱いため胃酸でだいたい死滅します。
加熱
食器や箸、衣類などは、80℃以上のお湯でウイルスを死滅させることができます。10分ほど浸けておきます。
消毒
テーブル、ドアノブなどは、市販の家庭用漂白剤を、次亜塩素酸ナトリウムの濃度が0.05%になるように薄めたもの、または濃度70%以上95%以下のエタノールを用いて拭き取ります。
※金属製のものに次亜塩素酸ナトリウムを使用すると、腐食する可能性があるので後の水拭きは忘れずに。
※注意‼塩素系漂白剤は酸性のものと混ぜると塩素ガスが発生して危険です。
(塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)花王の塩素系漂白剤で、次亜塩素酸ナトリウム0.05%、0.1%の液が作れます。0.05%は製品の濃度が6%の場合、水3Lに液を25ml)
作り方 https://www.kao.com/jp/qa/detail/18916.html
換気
定期的な換気を行います。冬は回数が減りがちになってしまいますが、風の流れができるように2方向の窓を数分間全開にします。
光触媒によるコーティング
光を受けることで触媒作用を起こす酸化チタンを使用。蛍光灯・LEDなどの照明の光でも効果を発揮できます。
外壁や窓ガラス、天井や壁、床などをコーティングしましょう。
注:次亜塩素酸水の空間噴霧について国際的に評価方法は確立されていません。安全面については、眼や皮膚への付着や吸入による健康影響のおそれがあります。人がいる空間への次亜塩素酸ナトリウム水溶液の噴霧については、噴霧した空間を浮遊する全てのウイルスの感染力を消滅させる保証もないので行わないこと。
「次亜塩素酸ナトリウム」と「次亜塩素酸水」は異なる物質なので注意を。加湿器などで噴霧しトラブルなども起きています。また、エタノールは引火性があるので空間噴霧はしないこと。
家族に感染者がいる場合どう対策するか
感染者と他の同居者の部屋を可能な限り分ける。寒気が良い部屋が理想。
できれば個室にして、食事や寝るときも別室とします。
感染者は極力部屋から出ないようにして、人との接触を減らすことが大切。トイレ、バスルームなど共有スペースの利用を最小限にして、窓をしばらく開けたままにするなど換気を十分に行う。感染者の入浴の順番は最後にします。
ただし小さな子供がいたり、部屋が少ないなど、部屋を分けることができない場合。感染者から2m以上の距離を保ち仕切りやカーテンなどを設置する。そして同じ部屋で寝るときは、互い違いにし感染者の顔からの距離をとること。
感染者の世話をする人は、できるだけ限られた人にする。
世話する家族が感染する可能性があるため、可能な限り限られた1人が対応する。
(持病のある人、免疫の低下した人、妊婦等の方は避けるのが望ましい。)
できるだけマスクを使用する。
感染者、家族の両方がマスクを着用する。マスクは喉や鼻周囲を加湿する効果もあります。
マスクが濡れたり汚れたりした場合は、新しいマスクと交換しましょう。
マスクを外す際はゴムやひもをつまんで外し、マスクの表面には触れずに廃棄します。使用したマスクは他の部屋に持ち出さずに部屋の入口に置くか、すぐ捨てるように心がけてください。
マスクを外した後は必ず手を洗いまたは消毒を忘れずに。
※マスクが手に入らないときやマスクの使用が耐えられない人は、せめて咳やくしゃみをするときにはテッシュなどで口と鼻を覆いましょう。
小まめにうがい・手洗いをする。
ウイルスのついた手で目や鼻、口などを触ると粘膜・結膜を通して感染することがあります。こまめに手洗いもしくはアルコール消毒をしましょう。
洗っていない手で目や鼻、口などを触らないようにしてください。
できるだけ換気をする。
空調や換気扇をまわしたり、窓を開け定期的に換気をします。日中は毎時2回以上が理想です。
共用する部分を消毒する。
感染者が別の部屋で生活していても、トイレ、洗面所、浴室などはどうしても共用することになると思います。
水拭きするか、家庭用の掃除用洗剤でもウイルス量を減らすことができます。
絶対にタオルや食器などを共用しないこと。洗濯や食器などを感染者のものを分けて別洗いしたりする必要はありません。
ただしウイルスは物についてもしばらく生存しているため、ドアの取っ手やノブ、ベッド柵などにウイルスがついている可能性はあります。0.05%の次亜塩素酸ナトリウムで拭いた後、水拭きするか、アルコールで拭きます。
汚れたリネン、衣服を洗濯する。
吐物や便などで汚れた衣服、リネンを取り扱う場合は手袋、マスクを使用し、一般的な家庭用洗剤を使用した洗濯機を使用し洗濯し完全に乾かします。
ゴミの処理。
鼻をかんだティッシュなどにもウイルスがついています。
同居者が触ると感染する可能性があるので、すぐにビニール袋に入れ、室外に出すときは密閉して捨てましょう。
その後は手洗いを行ってください。
普段から家の中でも食事時間をずらす、または会話をせずに食べる。そして定期的に手指消毒。家の中でもマスクの使用を意識しましょう。
制限ばかりで息も抜けないためストレスの毎日で家で位はゆっくりしたいですが、家族に受験生がいたり基礎疾患のある方がいる場合は感染のために取り返しのつかないことになると後悔することになります。
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[…] ちなみに家族から感染者が出たときの対応についてはこちらの記事を参考にしてください。 […]