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救命の基本、BLS。患者を救うための大切な行動。

この記事は一般の方ではなく医療従事者むけのBLSになります。

 

BLS

 

BLSはALSへとつなげるための大事な救命処置です。

ALSでは酸素投与や点滴、昇圧剤の使用、挿管へと行っていきます。

 

病院で働いている方は意識消失された傷病者に出会う機会が、普通の方より多くなると思います。

技術を身につけておくことで、職場でなくても日常の中で緊急時に大切な人を救う手段になります。

 

心配蘇生法ガイドライン2010年よりレ点、チェックマーク 素材アイコン画像ABC→CABまたはACBに変更となりました。

 

胸骨圧迫が優先されます。

 

心電図のイラスト

 

Aはairway:気道確保。

BはBreathing:呼吸。

CはCirculation:循環。

 

※乳児・小児の意識消失または成人の溺水・窒息・過呼吸による意識消失については、人工呼吸と胸骨圧迫が必要。

 

 

目次

意識がなければ傷病者の側を離れない事。

 

必ず人とモノを集めること。

※モノとは救急カートや酸素、モニター、AED、吸引など

 

病院であればナースコールを使用する、又は大声だすなどで助けを求める。

→コールは相手に状況が伝わるように「○○さんの意識がないのでDrコールと救急カートをお願いします。」と端的に

 

外であれば通行人に助けを求めるか、携帯電話を使って救急車を呼ぶ。

絶対に一人で傷病者に対応しないこと。

 

 




 

 

実際の対応の仕方は

 

1.意識の確認

 

傷病者に近づき耳元で呼びかけながら両肩を叩く

反応なければ人を呼ぶ。

→麻痺があるかもしれないので両肩を叩く。

車椅子やトイレ、浴室の場合は胸骨圧迫できる場所に患者移動させる。

 

2.呼吸を確認。

 

普段の呼吸がなかったらすぐに胸骨圧迫

→普段の呼吸でないとは

 

レ点、チェックマーク 素材アイコン画像胸や腹部の動きがない場合

レ点、チェックマーク 素材アイコン画像約10秒間確認しても呼吸の状態がよくわからない場合

レ点、チェックマーク 素材アイコン画像しゃくりあげるような、途切れ途切れに起きる呼吸がみられる場合

 

→病室のベッド上の場合、枕をのける。ベッドを足元へずらす。蘇生スペースを確保する。

 

循環のサイン、頸動脈を10秒以内で確認

甲状軟骨と胸鎖乳突筋の間にある。

 

→ショック状態では橈骨動脈が触れなくなる事があるので頸動脈にて確認すること。

 

→脈拍の有無に自信のない者は呼吸の確認に専念し、ない場合は速やかにCPRを開始する。

 

3.胸骨圧迫開始

 

薄手であれば衣服の上からでも良い。脱衣に時間をかけるより直ぐ開始。

→心停止でない傷病者に胸骨圧迫を行うことが重症な合併症を起こすのではないか。CPRにより危害を加えるのではないかと躊躇してしまうかもしれません。

 

心停止以外での意識消失であればその人の反応(動き出す、声を出す、正常に呼吸する)を誘導する手助けになり反応があればハンズオンリーCPRを中止できる。

 

心臓マッサージをしている人のイラスト

 

胸の中央(胸骨の下半分)に片方の手の付け根を置く。

上にもう片方の手を重ねて手のひらの付け根の部分で1分間に100回以上の速さで5cm以上沈むよう圧迫。腕は真っすぐ肘を曲げないように垂直圧迫する。

小児・幼児では胸の厚みの三分の一がへこむよう押す。

 

腕の力だけで押そうとすると十分な圧迫ができず疲労が増すため体重をかけるように押す。

胸壁が完全に戻るようにしっかり圧迫を解除する。胸部を戻すことで大動脈弁が閉じ冠動脈に多くの血液が戻る。

 

 

レ点、チェックマーク 素材アイコン画像合言葉は強く、速く、絶え間なく。

強く→5センチ 速く→一分間に100回 絶え間なく→中断時も10秒以内。

 

『世界に一つだけの花』『もりのくまさん』『アンパンマンマーチ』『もしもしカメよ』がちょうど良い速さだと言われています。

 

2分以内で交代。

→胸骨圧迫はほとんどの人が数分で疲れる重労働のため。疲労すると効果が小さくなる。

 

1人の場合は最善を尽くす。

 

 

注意:背中に固い板を敷く。エアマット使用している場合は緊急用のエア抜きを行う。

→圧迫の効果がなくなるため。

 

胸骨圧迫の三分の一以上の例に肋骨骨折や胸骨骨折が起こっています

しかし重篤な内出血をきたすことはなく、死に至ることはありません。

 

→胸骨圧迫を中断するほうが救命の可能性がゼロになってしまう。
まず、命を助ける事を優先、助けてから骨折の治療をすればいい。

 

 

 

4.人工呼吸

 

 

頭部後屈顎先挙上にて気道確保。鼻をつまみゆっくり胸の動きを見ながら

→入れすぎると胃に空気が入り嘔気の誘発になる。

 

胸骨圧迫30回に続いて人工呼吸2回

頭部後屈顎先挙上: 片方の手で額を押さえ、もう一方の手で顎を上に持ち上げる。
吸引が必要な時は吸引をする。

 

 

5.バックバルブ換気

 

 

バッグバルブマスク・BVMのイラスト

→人数が多ければ両手でEC法にて固定。→もれと圧迫に注意、気道確保。

EC法:親指、人さし指は垂直に。残り三本の指は下顎を後屈させるように

 

→頭の台をのける。

→酸素をつなげる場合リザーバーバックがないと効果がない。ない場合は呼吸器の回路で代用可能。

 

→十分に換気できなくても胸骨圧迫は10秒以上中断しない

 

→人工呼吸器による人工呼吸は行わない。生存率の低下につながるため装着中の場合は外しバックバルブマスクまたはジャクソンリースによる人工呼吸を行う。

 

胸骨圧迫とバックバルブ換気は同時に行わない。

 

→胸骨圧迫により肺が圧迫され空気が押し出されるのと、鼻・口から送られる空気がぶつかり胃に空気が送られて嘔吐を誘発してしまう。

 

声掛け合う。

 

5サイクルで心リズムをチェック。疲れると効果なくなるため定期的に交替する。

 

※胸骨圧迫をやめるときは本人の意識が戻ったときか、死亡確認したときのみ!!

 

 




 

心配蘇生法ガイドライン2010年より変わったこと

 

最初の気道確保は不要。優先されるのは胸骨圧迫

呼吸確認は「見て、聞いて、感じて」が廃止され胸と腹部全体を離れてみるほうがよいとなった。
また、慣れてないものが脈拍の触知は行うべきでないとされた。

圧迫部位が衣服の上から胸の真ん中に変更。乳首の間は無くなった。

深さは5cm以上になった。
速度は100回/分以上に。
100回/分を下回ることが多く、100回/分を超えた場合の方が下回った場合よりも優れているため。

 

 

 

医療従事者ならパニックにならず正しく実践しましょう。

また、病院のコードレッド(コードブルーやコードゴールドなど病院によって救急コールが違う)を把握しておきましょう

 

 




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