モニタリング
心電図モニターは波形が大きく見えるⅡ誘導を選び1/2以上に感度も上げる。
パルスオキメータは末梢のショックなどで正しく測定できない場合は、耳への付け替えも有効。
Ⅰ誘導は左室の側壁をみる。
Ⅱ誘導は心臓を心尖部からみる。
Ⅲ誘導は右室側面と左室下壁をみる。
Ⅱ誘導が波形が最も明瞭でPもQTSも比較的よくみえる。
パルスオキシメーターは測定に影響するので数値だけを見ない事。
装置が外れている、末梢冷感で完治しない、血圧のマンシェットの締め付けで測定できないなど。原因があることも。
波形の大きさも注意して見る。
酸素投与
鼻カニューラ
1㍑アップ毎にFiO2(吸入酸素濃度)が4%上昇。
患者の1回換気量により酸素濃度は変わる。
1~6㍑が限界。
6㍑を超えると酸素ガスが粘膜に直接ぶつかり刺激することと、それ以上の吸入酸素濃度の上昇が期待できない。
FiO2は24%~44%まで
簡易酸素マスク
1㍑アップ毎にFiO2が4%上昇。
患者の1回換気量により酸素濃度は変わる。
5~8㍑まで。
FiO2は40%~60%。
4㍑以下で使用するとマスク内に呼気がたまるため効果がない。低酸素脳症のリスクが出てくる。
リザーバーマスク
リザーバー内に一定量の酸素が入るので6~10㍑でFiO2が60%~99%の酸素投与が可能。
少ない流量だとリザーバーが十分膨らまない。
※5㍑以下、酸素濃度40%以下では過失は必要ないとされています。
循環
血圧が下がると全身に血液が循環しなくなる。
→各臓器の細胞へ酸素や栄養が行かなくなる。
血圧=心拍出量×血管の抵抗。→心臓から遠いほど細くなり流れにくくなる。
心拍出量が多ければ多いほど血管壁への圧力が高くなる。
輸液負荷かける事により心拍出量を増やし血圧の上昇を見込める。
→心不全により心拍出量が下がっている場合は心臓に負担がかかり逆効果になる。
初期輸液
Naが高くKを含まない(急速輸液が可能)ものが望ましい。
ソリタ、ラクテック、ラクテックG、ポタコールR、ソリタT、KN補液、生理食塩液
→D、G、Rは糖度が高くなるので注意。高血糖による痙攣や昏睡の危険。
ルートは末梢静脈路が第一選択。血液検査用の検体もとっておくと良い。
→心臓マッサージを中断しなくていい。ナースでも行える。できれば太い留置針を使用すること。
心停止の状態でも薬剤投与後20mlで後押しすると心臓へ到達し効果出る。
胸骨圧迫をしてないと薬剤を投与しても身体に回らないので、胸骨圧迫が途切れないようにすることが重要。
大量輸液を行いたい場合は同じ内径の場合は短い方が沢山入る。
中心静脈より末梢静脈の方が1分で31ml、1時間で1872mlの違いがでる。
昇圧剤
輸液負荷でも改善がみられない時は昇圧剤の使用。
DOA:イノバン→腎血流と尿量の増加が見られる。
DOB:ドブトレックス→心拍出量、心筋収縮力の増加がみられる。
心筋への負担が少ない。利尿効果は期待できない。
1:1または1:2での併用。
ノルアドレナリン
α、β1作用:血圧が上昇するが末梢の循環は悪化する。主要部位の血流は保たれる。
アドレナリン
α、β1作用
ボスミン:心肺蘇生、アレルギー疾患、ショックの対応。
頻脈は必発であるため心疾患には基本的には用いない。
その他、急変時の注意事項
家人へ連絡するとき。
推測などを安易に伝えない。口調やトーンなどに注意しましょう。
夜中だったりする場合もあるので、
状態が変わったので直ぐに病院にきてもらえませんか?詳しくは病院に到着されたら説明しますので。
と伝える。
家族への連絡。不用意に不安を煽ることはしない。
スッタフ間
急変時の報告は要領よく手短にする。
記録を忘れない。使用した薬剤、行った処置の時間など。
口頭指示は復唱、確認を怠らない。薬は単位に注意。
患者の側を離れないこと。
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