全国がん登録
2016年1月に始まった制度。
国ががんと診断された人のデータを、1つにまとめて集計・分析・管理する仕組み。
国のがん対策や都道府県の地域医療計画にも生かされ、進行度や生存率など、がんにまつわるさまざまな統計情報も得ることができる。
医療機関はがんと診断された人のデータを都道府県知事に届け出ることが義務化される。
患者さんや家族によるがん登録の手続きは不要。
高齢者と抗がん剤
さて4月27日に報道されたニュース。
国立がん研究センターが高齢患者に対する抗がん剤治療による治療の検証のため、2007~08年に国立がんセンター中央病院を受診した患者を対象に調査した。
肺がん患者のステージ4の205人で、74歳以下は「抗がん剤治療あり」の方が効果が認められた。
75歳以上では生存率に大きな差は認められなかった。
ただ75歳以上の調査対象者は19人のみ。
「全国がん登録」制度などを使って、全国の医療機関からデータを集めるとのこと。
現状ではデータが少なすぎるので他の部位のがんについてもあわせて検証が必要だということですよね。
抗がん剤
がんが細胞分裂する過程に影響を与えてがん細胞の増殖を妨げたり、がん細胞そのものを破壊する作用を持った薬です。
ただし正常な細胞にもダメージを与えてしまう場合があり体に副作用がでる。
形状は飲み薬、注射薬など。
費用の目安
1つのサイクルあたりにかかる費用は、100万円程度だと言われている。
まだ保険適用になっていない抗がん剤を使ったりした場合は保険を使うことができない。
先進医療や自由診療は、治療費が全額自己負担となるため、高額になってしまう。
現在、医薬品の公定価格の高騰化しています。投与に年間1千万円以上かかる薬もあります。
研究開発費が膨らんでいて、コストが高い生物製剤が増えていることも理由にあげられています。
まとめ
高齢者に抗がん剤を投与すると
・効果がないかもしれない。
・副作用により苦痛が強くなるかもしれない。
・薬価の高騰につき効果がないかもしれない治療に医療費が多くなるかもしれない。
・保険がきかない治療になった場合、患者や家族に経済負担が大きい。保険治療で高額医療制度使っても経済的負担はかかってしまう。
場合によっては抗がん剤使うより苦痛の緩和を図ってあげることがメインの治療なのかもしれません。
それでも、年齢関係なく出来ることは精一杯して治療したいという考え方ももちろんありますから正解はないのでしょうね。
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