27日日本臨床ウイルス学会にて北海道大のチームが皮膚に貼って使うインフルエンザワクチンを発表した。
マウスをつかった実験で鳥インフルエンザウイルスにも効果あり、また注射より効果が高いことも確かめられた。
シートに長さ0.5ミリの細かい針が並んだ構造で皮膚に貼ると針が溶けてワクチンが体に入る仕組みになっている。
痛い予防接種の注射とサヨナラできるとしたら嬉しい話題です。
だけどこれ、2010年にアメリカのジョージア工科大などの研究チームで話題になったものと同じ仕組みになるんでしょうか?
この話題と同じころ、東京大と大阪府立大の研究チームによる塗るワクチンというものの開発も取り上げられていたと思います。
いまのところ、現場にはまだ登場してないということはなかなか実用までに至ってないということなんでしょうね。
国立観戦症研究所インフルエンザウイルス研究センターのチームによる鼻にスプレーする経鼻ワクチンというのもありました。
実際に薬として使えるようになるには時間がかかるので、忘れたころに現場で使われるようになるんでしょうかね。
この仕組みで現在注射で投与している薬も、張り薬へと応用していけたら針を刺される苦痛を減らせることになるし注射の待ち時間というのも減らせていいなぁと思いました。
インフルエンザワクチン
注射したのに感染した。効果がない。
といわれて国内では結構、インフルエンザ予防接種の不要論が出ていますよね。
1979年のシーズンに前橋市の医師会がインフルエンザワクチンの予防接種の効果を調査した。ワクチンを接種したグループと接種しないグループで大きな差が認められなかった。
みなさん、予防接種をしたら感染しないと思ってますか?
高いお金を払って毎年。注射をしているのにインフルエンザになってしまった。
なんで、予防接種を痛い思いしてまで接種する必要があるのか。
なんで毎年、接種しないといけないのか?
インフルエンザウイルスは毎年、変異しながら流行します。
毎年、流行の型が変わってしまうので毎年必要になります。
新型インフルエンザなんて言葉も耳にしますもんね。
子どもはその季節に流行すると考えられる型に感染した可能性が低いので、抗体を作るために2回接種がすすめられています。
なぜ10月~11月あたりから接種がはじまるのか?
ワクチンンの効果は5か月ぐらいといわれています。
早くに接種すると、ウイルスが増える冬には効果が弱くなってしまします。
接種後2週間ほどでインフルエンザに対する免疫ができるので接種が遅すぎても、免疫ができる前に感染してしまいます。
接種の対象者は?
高齢者や子供。医療従事者など。
平成13年の予防接種法の改正により、65歳以の高齢者に対しインフルエンザワクチンの接種が一部公費で実施されるようになった。
冬になって耳にする病院や老健でのインフルエンザの集団感染と死亡事故。
発生するとニュースで流れるので病院関係者は気が気でありませんよね。
肉眼で見えないウイルスの動きを必死で止めないといけないのです。
注意事項
接種を受けた人の10%程度の人に、注射をした場所が痛くなる、赤くなる、腫れるたり硬くなる、熱を持つ、ことがあります。
これらの症状は数日で治ります。
接種を受けた人の10%以下の人に発熱、悪寒、頭痛、嘔吐、下痢、倦怠感などの症状が起こることもあります。
これも数日で治ります。
アナフィラキシーショックを、おこすことがあるので注意しましょう。
合併症は発生頻度が低いですが中耳炎、副鼻腔炎、クループ、気管支炎、肺炎、心筋炎、不整脈、突然死、 筋炎、腎不全、 熱性けいれん、脳炎、急性壊死性脳症、ギラン・バレー症候群、ライ症候群
が、あげられています。
接種後は
接種当日は入浴は可能です。注射部位は強く擦らないように注意しましょう。
激しい運動や、大量のアルコール摂取はやめましょう。
アナフィラキシーに注意し接種後30分ぐらいは医療機関にいましょう。
副作用はだいたい24時間以内におきますので高熱など何かありましたら早めの受診を。
さてインフルエンザのワクチンによる感染予防には効果がないという反対意見があることにふれましたが
WHOは「インフルエンザワクチンは重症化を防ぐ」と言っています。
感染を防ぐために接種するのではなく、発症を抑えたり、重症化を防ぐために接種するのです。
私自身は、悩みながらもギランバレー症候群のあとインフルエンザワクチンは接種してません。
毎年、外来でたくさんのインフルエンザの患者さんと接触していますがインフルエンザにならずにいます。
なので、効果については肯定も否定もしません。
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