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ALS(筋萎縮性側索硬化症)とは。脳梗塞やギランバレー症候群に似た症状。

ALSとは

目次

二次救命処置(ALS:Advanced Life Support)

 

ではなく

ALS(筋萎縮性側索硬化症

のことです。

以前、記事で患者さんの体験談を書かせてもらいました。

 

 

脳や末梢神経からの命令を筋肉に伝える運動神経細胞が侵される病気で筋肉が萎縮していく進行性の病気

 

難病の一つに指定されている。

50代から70代前半の年齢層に多いといわれ、やや男性が多い。

 

職業による差はない。

 

1年間で新たにこの病気にかかる人は人口10万人当たり約1~2.5人日本に約9000人前後の患者さんがいると考えられている。

 

病気の7割~8割の人が最初は箸が持ちにくい、重いものを持てない、手や足が上がらないなどの自覚症状をを感じて病院を受診。

他には言葉がしゃべりにくい、食べ物や唾液を飲み込みにくい症状で受診する。

 

ほかの疾患でも同様の症状があるので神経内科の診察を受けることが大切。

 

レ点、チェックマーク 素材アイコン画像原因はいまだ不明で、根治する治療法はない

 

 




 

症状

 

 

症状ですが、脳疾患やギランバレー、ヘルニアなどで似たような症状がでることがあるので判断が難しくなるかもしれませんが

最初にあらわれる症状は人によって異なる。

最終的にはレ点、チェックマーク 素材アイコン画像運動障害、コミュニケーション障害、嚥下障害、呼吸障害の4つの障害すべてあらわれるようになる。

 

多くが手指の使いにくさや肘から先の力が弱くなり、筋肉がやせることで始まる。

 

そして全身の筋肉がやせて歩けなくなり、やがて自力では起き上がれなくなる。

 

声が出しにくくなり、飲食物の飲み込みができなくなっていく。

 

顔の筋肉が弱り、よだれや痰が増えることがある。

 

呼吸障害の初期の症状で夜間十分眠った気がしない、頭が重いなどがみられ症状が進むと仰向けで寝られなくなる。

 

さらに呼吸筋が弱くなって呼吸困難を生じたら自力での呼吸が困難になり人工呼吸器の助けを借りなければ呼吸ができなってしまう

 

 

レ点、チェックマーク 素材アイコン画像意識や五感は最後まで正常で、知能の働きも変わらない。

 

 

…手足が動かなくなっても、頭も感覚もしっかりしているというのは辛いことですよね。
そのため、少しでも苦痛を緩和し支援するために頑張っている病院もあります。

 

多くの機能が失われていきADLが低下していきます、支援があれば在宅で生活することも可能。

 

症状の進行を抑えるための治療・リハビリ・対症療法などで、できるだけ良い状態を維持生活の質を高めていくことが目標。

 

 

 

リハビリ

 

 

リハビリは筋力の保持や関節の拘縮予防のため

機能向上を期待するものではない。

過度な運動や不適切な運動は筋肉疲労を引き起こし病状を悪化させる

 

 

 

対症療法

 

 

痛みやしびれといった感覚的な症状を自覚されることがあり鎮痛剤や鎮痙薬を使用する場合がある。

 

不安や不眠に対しては、呼吸抑制などの副作用に注意しながら精神安定剤や睡眠薬を使用する

 

 

ADLの支援

胃ろうのイラスト

 

 

呼吸困難症状にはやがては気管切開が必要になる。

人工呼吸器をつけ定期的な痰の吸引が必要となる

 

中には、呼吸できなくなったら無理に挿管や呼吸器などは使わないと望む方もいる。

 

嚥下困難が強いと食事の形態を工夫したり、点滴や経管栄養で補助することになったりする。


運動障害から自力での食事が困難になった場合は、介助も必要となります。

病状が進行し経鼻胃管あるいは胃ろう造設による経管栄養が必要となる。

 

今は口から食べれなくなっても、消化器の機能さえ残っていれば栄養をとれます。

のどの病気だったり、脳疾患だったりで食べれないかたでも経管栄養を摂ることができるのです。

しかし場合によって延命処置と言われることもあり、倫理面で否定する方も…

 

最終的にはすべてに介助が必要となる一方で、知覚や感覚、知能や意識は正常にあるのです。

頭はしっかりしているのに体は動かせない。
痛みやしびれを感じるのに。痒いのに自分では何もできないという苦痛。
病気の恐怖。

そのため心理面でのサポートが不可欠です。

 

また福祉支援に関しては、各都道府県の難病医療連絡協議会などの相談事業などに相談することができます。

 

大切なこと

 

 

病気とどう向き合い、どう付き合っていくのか。

 

トイレや浴室、寝室のベッド、テーブル、テレビなどの配置
衣服や食器、電話やパソコン、車いすなどの工夫
呼吸器や吸引機などの医療器の設置

 

できることは尊重し、できるように工夫、補助することが大切です。

できるのに全部介助することは違います。

 

 




 

 

特徴的な機械や用具


 

言葉が発せなくなり、手足を動かすことができなくなるとコミュニケーションが取れなくなります。

意識はあるのに気持ちを伝えれないことは、どれほど歯がゆいでしょうか?

障害があっても操作可能な意思伝達装置が古くから使用されています。

 

眼球の運動障害は損なわれにくことから、目の動きでマウスを操作したりキーボードを打ったりして、会話をすることができます

患者さんによっては、この機会を使って本を書いて出版している方もいます。

 

もっと簡易に透明の文字盤を使ったりもします。

早いうちから練習をし、目線で文字を指しスッタフがそれを追いかける。

 

ALSの方のおられる病棟では見慣れた光景なのかもしれません。
患者さんが何を伝えたいか知るための大切なコミュニケーションツールです。

 

お爺さんを介護している女性のイラスト

この病気は進行性のため症状が軽くなるということはありません

やがては全身の筋肉が侵され、呼吸するための筋肉も動かなくなり死んでしまいます。

病気になってから呼吸器を使わないなら死亡までだいたい2~5年ですが、個人差があり長く生きられる方もいます。

 

一日でも早く原因と治療薬が発見できるようにと願う病気の一つです。
この病気の患者さんのため何ができるか考え支援している病院もあります。

 

言えることはきれいごとになってしまいますが、病気になったからとあきらめずに、できないこととできることを見つめ病気と一緒に生きていきましょう。

 

 




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