コデインが小児に危険。咳止めの作用と副作用。使用制限の理由。
コデインと呼ばれる成分を含む医薬品について、小児への処方を制限する方向で検討すると厚生労働省が発表。
現在、日本では医療用医薬品で約60、市販薬では約600に使われている。
なんでだろう?
コデインには以前からいろいろと言われ添付文書では小児に対して慎重投与するよう求めていたそうです。
そもそもどんな薬なんでしょうか?
市販のお薬にも含まれているコデイン。
実は怖い薬?
リン酸コデイン
医療用麻薬の「麻薬性中枢性鎮咳薬」
延髄にある咳中枢に働きかけて咳をとめる、強い咳止めになる。
モルヒネに酷似した成分で鎮痛や便秘(下痢止め)の効果も。
作用
咳止め、鎮痛、下痢止め作用。
止めてはいけない下痢には使用してはいけない。
痰が絡むときは体外に排出しないといけないので使用は望ましくない。
喘息の人にも使用は禁忌である。
喘息の人はなんでダメなのか?
咳が出ているのは窒息しないように痰をだしています。そこに無理に止めると…息苦しくなってしまいますね。
副作用
吐き気、めまい・眠気、便秘、呼吸抑制、依存性
内服している薬によっては、併用で作用が増強することあるため注意。
基本的にモルヒネより効果も副作用も弱くなっています。
だから市販薬にも入っているんですね。でも副作用はモルヒネに酷似してます。
依存性について騒がれたことがありますが用法、用量をきちんと守ってれば依存の心配はないと言われてます。
そもそも、どんな薬でも使い方で薬にも毒にもなります。
今回の指摘は、呼吸抑制。
小児に対する使用を制限する理由はこのためなんですね。
作用と副作用。
正しい知識と使用が大切になります。
けっしてリン酸コデインが悪いと言っているのではないので必要以上に怖がらないように。
咳で夜眠れなかったり、胸が痛くなったりつらいのでとにかく咳止めがほしいと思うのは仕方ないです。
でも人間の体は上手にできています。
熱が出るのは体に入った菌を殺そうとするため。
身体が震えるのは筋肉で熱を産生するため。
下痢や嘔吐は体の中に入ったばい菌を排出するため。
咳がでるのは痰を排出し気道を塞がないようにするため。
なので、安易に薬で症状を止めるのは逆効果になることがあるんですね。