厚生労働省によると国民医療費が平成27年度は42兆3600億余りで9年連続最高額を更新したとのこと。
国民1人あたりの平均は33万3300円。
全体として1兆5573億円、一人当たり1万2200万増えているそうだ。
衝撃なのが年代別の医療費。
0歳~14歳 15万8800円
15歳~44歳 12万1000円
45歳~64歳 28万4800円
65歳以上 74万1900円
医療費は45歳から倍くらいに増え、65歳以上で0~64歳の平均額の4倍ほどになっている。
65歳以上で25兆1276億円の59.3%
高齢者に高額の治療を行うことも多くなっており、高齢化により医療費はどんどん上がっていくことになる。
大量に処方されるのを抑制するために湿布薬が制限されるようになりましたが、最近では保険適用の医療用医薬品の軟膏で保湿効果の高いものを、女性誌やインターネットの情報を参考に美容目的で保険を利用し使用するということも問題にされているそうです。
…保険を利用し、医療とは関係なく安く良いものを手に入れる。
以前の記事の治療用装具の問題にも似てますね。
京都府警が生活保護の継続受給するために、京都府の50歳の男性が今年3月に医師の男性に「右翼の偉いさん知っとる」などと脅迫し就労できないという内容に書き換えるよう要求したため強要未遂の疑いで逮捕した。
生活保護については
財務省は2018年度予算編成で生活保護の医療費扶助を見直すとのこと。年末にかけて厚生省と議論する予定。
というニュースがありました。
生活保護の医療費は全額公費になっています。
対策の一つとして1カ所の薬局で重複しないように、かかりつけ薬局の仕組みの導入などの検討にはいるそうです。
これについても少し前の記事で書いた生活保護と薬の話でも触れましたね。
さらに
膨れあがる医療費を抑えるため、政府が費用対策に基づく薬の評価を行う組織をつくる検討に入った。
英国の国立医療技術評価機構をモデルにしたものを日本版で設立し、評価が低い高額の薬を値下げする仕組みを導入する考えとのこと。
寿命を1年延ばすのに必要な薬の費用を計算。既存の薬と比較し、設定しておいた基準額を上回ると値下げする仕組みという。
団塊の世代が高齢者になるときにさ、らに医療費が多くなるのが予想され少しでも抑えるためにいろいろと対策に動いているんですね。
年金制度だけではなく、いまの医療保険の制度もだいぶ苦しい状態になっていますよね。
制度が崩壊しないためにも抑制したい。
しかし、単純に抑制すると病院や企業が潰れてしまう…
オプジーボの使用を胃がんにも適用拡大することで厚生労働省の部会で承認された。
再発や遠隔転移の起きた抗がん剤治療後の胃がん患者が対象になる。
高額の抗がん剤のオプジーボ影響の大きさに半額に引き下げられましたが、保険適応の疾患がどんどん増えています。
しかし、助かる命が増えるのなら…
命がかかわる分野なので単純に安く、安くと削減はできないのです。
最後に最新のニュースでは
9月15日、厚生労働省によると2016年の医療費は41兆2865億円で1762億円減ったと発表した。
しかし、高齢化や高度化による医療費の増加傾向に変化はないとしている。とのこと
医療従事者として、どうなっていくのか不安でしかありません…
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