ここのところ、よく耳にするようになった県立病院や市民病院、民間病院に至るまで病院の建て替えや移転。
こんなに集中的に起きているのはなんでだろう。
建て替えの多い理由
1985年に施行された1次医療法改正による病床規制の導入による駆け込み増床の影響があるとされているのです。
1970年前後の建設された建物は法定減価償却期間の39年を過ぎている。
さらに耐震基準強化以前の建物は耐震補強が必要なため、建替えに踏み切らざるを得ない施設が多数存在している。
それ以降の建築された病院でも配管や電機などの設備の老朽化に対応するために、近いうちに対応に迫られる施設もあるとのこと。
病院以外でも
実は、老朽化が叫ばれてるのは病院ばかりではないんです。
例えば小中学校の施設。
ベビーブームに合わせて建築されたものが多ため、建築後25年以上経過した校舎等の老朽化が課題になってます。
災害時に避難場所になることも多いため深刻な問題ですよね。
あとは道路橋、トンネル、河川、下水道、港湾等で高度成長期以降に整備されたものは、建設後50年以上経過する施設の割合が今後10年~20年で加速度的に高くなる。
トンネルの悲しい事故が思い出されますよね…
建て替えによる問題
さて、建て替えとなると資金がかかります。
民間病院になると診療報酬改定により報酬が減少する中で医療経営を行っており、頭を悩ます大きな問題になりますよね。
親の病院を引き継いだが、建て替えるとなると…なんてこともあるのではないでしょうか?
従来の業務を続けながら移転をする移転建替が病院の建て替えで最も効率的なものであるが、現在ある建物の所在地とは別の土地が必要になり資金がかさんでしまう。
建物の一部を取り壊して建設を繰り返すローリングという方法もあるが、工期が長期になる。
工事業者や金乳機関と相談しながら条件にあったものを選ぶことになります。
医療は機器など本当に目が飛び出るくらい高額なものになっている。
良い医療を提供するには最新の設備が望ましいに決まっているが、安易に取り入れることは民間病院では難しい。
病院の建て替えとなると更に決断するのに勇気が必要で、もしかしたら閉鎖を選択する民間病院もあるかもしれませんね。
看護学生時代の最初の病院や、長女が生まれたあとに替わった病院。
そして今働いている病院も建て替えへと動いている。
簡単なものではない病院の建て替え。
働く人にとっても、利用する人とっても、経営者にとっても良いものになると良いですね。
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