夜中だった。
左手の人差し指から肩にぬけてジンジンと痺れがはしる。
手を敷いてしまって痺れたのかな?
とりあえず横になり様子をみてみる。
…少し痺れはひいたと思ったら、掌にピリピリと感覚が残って動きが悪い。
また、悪くなってきたかな…
とりあえず、夜中だったのでもう一眠りして朝を待つ。
目が覚めたときにどうなってるか。
だけど吐き気は朝まで続いた。
目が覚めたときには体も怠くて起きるのも辛かった。
手の痺れも残っている。
朝食が配膳されるころ、なぜか何だかスッキリしていた。
身体的にも、精神的にも何か一番調子がよく感じる。
ご飯を食べて、歯磨きを、する。
そして髭剃り、ドライシャンプーをして身なりを整えた。
…やっぱり左手が動かしにくい。
モノを持ったり、支えたり、動かしたりが辛くなっている。
その代わりに右手が動かしやすくなっていた。
朝、担当の看護師さんがきて点滴が始まる。
今日で5日目。
ようやく解放される。
昼前にはリハビリの先生が来てくれリハビリが始まる。
作業療法士の先生が装具みたいなものを持ってきてくれた。
今日はご飯を右手で食べれそうな自信があった僕は「大丈夫です」と答え、持って帰ってもらう。
今日は右手の握力も少し戻っていた。
…ところが、昼食が運ばれて、いざ食べようとすると重たい…怠い。
スプーンで、すくうのも怠い。
いつもの食べ方で膝の上にお皿と肘を乗せて口を皿につけて食べていると看護師さんがクッションを慌てて持ってきた。
クッションに肘をのせると楽になる。
昼食が、終わるころ再び作業療法士の方が装具をもってきてオーバーテーブルにセッティング。
夕方はこれを使ってみようと言われた。
お手間かけまして、すいません…
午後から車椅子で外来へ。
神経内科の受診。
前の人の診察があり、しばらく待ったあと診察室へ。
入院時に診てもらった先生ではないが、偉い先生らしい。
現在の症状を確認したあと、パソコンを打ちはじめた。
こちらは見ず、とにかくずっとパソコンをうっている。
画面にCT写真が映っていた。
これが自分の頭の中なんだ。
見た感じ異常はなさそうやなぁ…
しばらくパソコンに向かったまま時間が過ぎていく。
パソコン打ち終わり説明してくれる。
「点滴の効果はすぐ出るものではないです。悪化のスピードを抑えたり回復のスピード早めるものです。」
手が怠くて車椅子に肘をのせて話しを聞く。
「筋力は落ちてなさそうなので、リハビリをしっかりしていって、後は飲み薬を出しました。」
リハビリか。
頑張って早く仕事に戻らないとなぁ…
でも、焦っても逆効果だし気を付けてオーバーペースにならないよう頑張ろう。
「月曜日に採血と、火曜日に神経がどこまで痛んでいるか調べる検査予定しています。」
はい、よろしくお願いいたします。
とにかく治ってさえしてくれれば…
そして、また病室へ。
まだ、しばらく出れないのかな?
でも、僅かな時間でも外に出れてよかった…
病室で横になると、しばらくして主治医の先生が来てくれた。
ご飯食べれてないのを気にして点滴するか尋ねてくれたけど、食事がんばる事を伝え点滴は今日で終了となる。
よかった…
昼からは面会。
職場から男の子二人、嫁、子供と母親が来てくれた。
夜勤明けで面会きてくれた職場の人とは久々に雑談して気分転換になった。
遠いところ、夜勤明けで有難う。
感謝、感謝です。
妻から報告がひとつ。
長男が、学校の検診があり心電図で右脚ブロックみられたので病院で精査の通知がきたとか。
心配だ。
手の痺れとは別に夕方くらいから、舌にも痺れを感じる。
何日か前にもあったけど、前の時は少しすれば治ったんだよなぁ。
夕食のとき、ご飯食べるときに何か喉にひっかかる感じ…
あれ?
なんだろ?
そして、鮭に手を伸ばし口に運んだ後だった。
…
ん?
飲み込んでも、飲み込めない。
喉に残る。
上手に飲み込めない…
しばらくすると、咳が止まらなくなる。
しんどい…
咳のしすぎで腹筋が疲れてきても喉に違和感は残ったまま…
くそ…
無理して食べるんじゃなかった。
妻にお願いして買ってきてもらったマクドナルドのハンバーガーとポテト…
口をつけることなく持って帰ってもらうことにした。
しくしく…残念。
看護師さんにお願いして明日からの、ご飯を軟飯とトロミのある副食にお願いしました。
そして夜。
左手の痺れが強くなり手の甲から肘、肩へと広がる。
左の腰を伝ってお尻、太もも、ふくらはぎ、足の裏も痺れが出現。
確実にまだ進行している…
発病から八日目。
早めの治療開始も関係なかったのかな?
目が覚めたらどうなってるかな。
毎晩、考えてしまうこと…
小腹が空いたのでゼリーなら食べれるかと思って口に入れる。
飲み込む…はずが喉の奥で残ってる。
あれ?
もう一回飲み込む。
だけど、完全に飲み込めない…
駄目だ…
こりゃ駄目だ…
妻からは症状を心配するメールと応援のメールが小まめに入ってくる。
自分のことや愚痴などなく、こちらの心配ばかり…
申し訳ない。
頑張ろう…