病室の個室で迎える朝。
検温をして顔拭きタオルで洗面する。
「寝れましたか?救急車出入りあるし周りにぎやかで寝れなかったんじゃないですか?」
寝ずらかったけど、アラーム音や患者様の声、救急車の音は聞きなれてるので別に気にはならなかった。
だけど、ここに入院した患者様は皆、眠れないと言う事が多いらしく何回か違う人にも同じこと言われた。
息がつまらないよう、外が見えるようブラインドを上げる。
自分が入院してることを実感させられる。
よいしょ
手足を確認する。
良くなってないかな?
悪くなってないかな?
そして、ナースコールを押してトイレへ。
よいしょっと
ふぅ…
ベッドから体を起こすだけでも苦労する。
今はベッド上安静。
トイレ歩行のみ許可あり、オシッコも貯めないといけないのでトイレの度にナースコールが必要。
でも、ナースコールを押すのは気がひける。
忙しいだろうにトイレの度に呼べない。
ついつい、オシッコをギリギリまで我慢してしまう。
「調子どうですか?」
先生か診察にきてくれた。
症状を確認すると、リハビリのオーダーを出してくれる。
「すいません。喉が痛くて薬がほしいんですが…」
一晩中、喉が痛かったので先生に風邪薬をお願いした。
朝、担当の看護師さんが挨拶にきてくれる。
日勤や夜勤の度に、今日はどんな人が担当かな?と挨拶くるまで考えてしまう。
患者様もみんな、そうなのかな?
担当の人が身体を拭いてくれる。
手が上手に動かせないので、こんなことも辛い。
「もう、コレ外しますね。」
気遣ってくれて、モニターや持続的な血圧測定を外してくれた。
よかった。
すごい楽になった。
「点滴しますね。」
そして、点滴が始まる。
昨日、針を刺したところは点滴終わったあとも抜かずにロックしていた。
なので、針を刺さずに点滴を再開するだけ。
以前働いてた脳外科でも、同じ方法で点滴をしていた記憶がある。
針の抜き刺しの苦痛を減らすためなのかな?
…どうしても、看護師の目線でも見てしまう。
いい看護につなげるため、参考になることはないか?興味を持ってしまう。
つい数日前までは、あちら側の立場だったから。
でも、駄目だ。
患者が同業者だど、看る方はやりにくいだろう。
少なくとも、僕は意識してしまう。
何かしてくれてることに対し、、せめてできるだけ視線をいなかいよう意識する。
やりにくくないように。
入院した以上は僕はただの患者。
先生と看護師さんを信じるだけ。