第1話『正義と悪』⑤
バチ
バチバチッ!
激しい光と音。
焦げ臭いニオイが辺りを包む。
デンゲキマンの必殺技。
電気ショック。
派手な技なため子供には人気だ。
蛙の着ぐるみ着た人がたまらず逃げようとする。
そりゃ、そうだ。
あんなのくらうと即死だ。
…はい?
蛙さん、何故に僕の後ろに??
「ほぅ、邪魔する気か?」
気がつくと他の戦闘員は姿を消している。
あれ?
デンゲキマンが目の前に…
僕を睨みつけてる。
後ろからはゲロゲロと声が聞こえてくる。
えっと…
この雰囲気はどっきりとかじゃなさそうですよね?
バチパチッ
デンゲキマンの掌に火花が飛び散る。
えっと、本物ぽいし…
夢でもなさそうだし…
「…さて、死ぬか?」
嬉しそうに笑うデンゲキマン。
憧れのはずのヒーローの姿が悪魔のように見えた…
嫌です。
まだ死にたくありません。
だけどあまりの迫力に膝が震え足が動かない…
デンゲキマンが少しずつ近づいて来る。
一歩、二歩…
何で、
何で、ヒーローに殺される事になったんだよ?
おーい
誰か助けてぇーっ!!!!
(つづく)
『次回予告!!』
いきなりの絶体絶命!
どうする僕?
そこにもう一人あらわれた人物。
それは敵か?味方か?
僕の後ろでは蛙の泣き声が…
光るイナズマ!
消えた未来。
『第2話 悪の囁き?』
お楽しみに!
ちくしょー、覚えてろ…