ALSの延長で中心静脈カテーテルについて
患者さんに挿入するとなったときに、いろいろな種類がありますがその違いがわかりますか?
CVカテーテル留置
適応
経口、経腸が困難で高カロリー輸液が必要な場合。
静脈のルート確保が困難なとき。
穿刺部位による違い
鎖骨下静脈、内頚静脈、大腿静脈などがあります。
カテーテルキットには長さの違いがあり
大腿は約60cm、内頚や鎖骨下は約30cmのものが一般的に選択されます。
しかし、大腿畳静脈でも短い長さを使う事あるのでDrに確認すること。
ちなみに部位による特徴は
鎖骨下静脈
感染・血栓等の合併症が少ない。
患者さんの違和感が少ない。
気胸の合併症のリスクがある。
鎖骨下、内頚刺入時は右側に刺入するのが一般的です。
迷入や位置異常の可能性が少なく、胸管損傷が少ないためです。
大腿静脈
心肺蘇生時の第一選択。
全身状態が不良なとき、長時間の体位保持が困難なとき、出血傾向のある状態のとき、急変時の急を要する場合に選択されます。
欠点は固定が困難で。会陰部付近のため汚染されやすい。アプローチが長いため血栓形成を起こしやすい。
大腿静脈の挿入時には空気塞栓の予防、血管の拡張させるために水平仰臥位を。
内頚静脈、鎖骨下静脈穿刺時は臥位でもOKだが血管を怒張させるため下肢挙上またはトレンデンブルク体位。
穿刺部位の反対へ向いてもらうこと。
ラインの数
シングル、ダブル、トリプルがあります。
要は点滴ルートの数です。
どれに何をつなげても良いわけではなく文字が書かれています。
DISTAL(遠位)
メインルート
心臓に一番近く体外に出ているのでルートは一番長い。
PROXIMAL(近位)
挿入部から一番近い。
一番早く血中に流れるので、一番早く効果が出てほしい薬剤を投与する。
挿入手技
直接法とセルジンガー法があります。
直接法(スルーザカニューラ法)
1990年代前半は太い穿刺針で血管を穿刺しその内腔にカテーテルを挿入する方法が行われていました。
欠点
外径が留置カテーテルより大きいので、誤って動脈を刺すと止血が難しい。
留置時にセルジンガー法より空気が血管内により流入する危険がある。
手技的に難しい。
セルジンガー法
細い針で刺入し、ガイドワイヤーを介して挿入する。
穿刺審が細いので障害性が小さく空気塞栓のリスクが低い。
血流の弱い血管を捉えるのに有効。
刺入時、刺入後の注意事項
エコーで静脈の位置、血流を確認して挿入することもあります。
実施時には清潔操作に注意しカテーテル感染を起こさない。
穿刺部位、挿入の長さ、何針縫合したか確認し記録しましょう。
必ずレントゲンで先端の位置確認する。
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