6月24日、25日に富山の飲食店で食事した30代から80代の男女18人が下痢や嘔吐の症状が出た。便からクドア・セプテンプンクタータが検出された。入院までには至らず全員が快方へ。
クドア・セプテンプンクタータ!!!
何かの呪文みたいですね(汗)
一体、何のことなんだろ。
実は2000年ごろから、刺身を食べた後に嘔吐や下痢を起こす食中毒の報告があった。
…が近年まで、その食中毒の原因がわからずに不明でした。
食べているものが生食(特にヒラメ)が多かった事から、調査により2010年に発見された。
2011年6月17日付で、厚生労働省からクドア・セプテンプンクタータの寄生虫による症状の出現時は食中毒として取り扱うようになった。
年間20件~40件ほどの発生がみられている。
クドア・セプテンプンクタータ
魚類の寄生虫です。
顕微鏡で覗くと星のようなきれいな形で、華が咲いているようにも見えます。
感染
養殖のヒラメからの検出が多い。そのためヒラメの刺身を食べて食中毒になる傾向にある。
ヒラメ、マグロやタイなどの刺身から検出されるが感染量が少ない場合は食中毒は起こらない。
8月から10月にかけて多い食中毒。
症状
クドア・セプテンプンクタータが寄生したヒラメを食べると、食後2〜6時間で一過性の嘔吐や下痢を発症する。
症状は軽度で、すぐに回復する。
感染対策
ヒラメをマイナス20℃で4時間以上の冷凍。または75℃で5分以上を加熱すれば感染を防ぐ事ができる。
しかし、冷凍するとヒラメの品質が低下してしまう欠点がある。
肉眼では見えない。
外見も味も変化がないので目視ではわからず、食べても気づかない。
そのため、汚染を確認する確実な方法はないのです。流通業者に責任は問えず、予防方法はない。
生食の文化がある以上、防ぐのが難しい感染になります。
発生件数もそれほど多くなく、症状も重症化せず一過性で治るので今まで大騒ぎにはなってません。
ちなみに人には寄生しない。
人の粘膜を傷つけることにより嘔吐や下痢がおこります。
また、現在のところ人から人への感染は見られてない。
現在は食中毒防止のため農林水産省はヒラメの養殖場で管理を適切に行う取り組みを実施し食中毒は減少している。
まとめ
センテンプンクタータは、生食によって起こる8月~10月に多い寄生虫の感染症。
ヒラメの刺身による報告が多い。
一過性の嘔吐や下痢が起こるが、軽度ですぐに治る。
効果的な対策、予防はない。
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