前に、記事で書いた大病院の紹介状なしでの初診の追加徴収
2016年からの大病院の初診の追加徴収が話題になりましたが、公立病院が患者制限を行うのは異例であるなか新潟市民病院が行動をおこしました。
市民病院の医師数は現在189人。
28年度の救急患者数は約1万3600人で、約半数の患者は入院の必要がなかった。
医師法では正当な理由がなく診療拒否が出来ないとなっているが、篠田市長は「緊急対応宣言」として新潟市民病院では紹介状のない一般患者の受け入れを停止するとした。
市内外の病院の協力を得るため県との連携を進め、紹介状なしの患者は緊急性がない限り近隣の病院を案内する。
篠田市長は「平日の朝まで辛抱できる場合は、休日や夜間の受診を控えるなど救急医療の適正利用に協力してほしい」と軽症の患者へ市民病院への受診を控えてほしい旨を述べた。
患者の病院1ヶ所への集中を減らし、医師らの過剰労働を減らすのが受け入れ制限の大きな理由である。
市民病院なのに、市民を診てくれないのか?という不満の声が出そうだが、大病院への患者集中のよる医師への負担が研修医の命を奪った。
30代の女性研修医の自殺
長時間の残業による過労が原因で去年1月に公園で自殺、労災と認定された。
うつ病を発症した直後の1か月の残業時間が160時間を超えていた。
月の残業時間を最大80時間以内で年間6回以内とする労使協定であったが、4か月超えて200時間を超えるなどの残業をしていた。
また女性研修医以外の従業員も、労使協定で定めた時間を超える時間外労働や休日労働をさせていた。
時間外の賃金未払いの勧告と8月末までに是正するよう新潟労働基準監督署が勧告していた。
電通の24歳の女性の過労自殺も重なってしまうような事件…
身体が壊れると、心も壊れてしまいます…
同じ悲劇を繰り返さないために今回、市民病院は今回行動を起こしたのだ。
いつでも、どこでも、だれでも
理想の医療制度であるが、患者を制限することは他の病院にも広がるのだろうか?
先月5月12日のニュース。
東京聖路加国際病院で勤務医の長時間労働の抑制のため6月から土曜の外来診療を34から14へ減らすと発表した。すでに夜間の救急外来や当直勤務の医師の人数を減らしていた。
昨年の6月に労働基準監督署の立ち入り調査を受け、4~6月の勤務医の残業時間が月平均95時間に達していたとのこと。
また時間外の割増賃金を支払うよう指摘され、2年間さかのぼり十数億支払った。
医師の労働時間の問題これから広がってほしいですよね。
医療事故の防止にもつながっていくことにもなりますよね。
その結果が必要としている人への、良い医療の提供へとなっていくのです。
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