夏なのでプール熱の話を。
プール熱
主な症状は喉の痛み(咽頭炎)、眼の症状(結膜炎)、発熱の3つ。
最初は39℃前後の急な発熱で発症。1週間程度続く。
そして、のどの痛みが出現し真っ赤になる。4~5日続く。
目の症状は充血、痛み、痒み、まぶしがる、涙がとまらないなど。一般的には片方から始まる。そして両目になります。
他には頭痛、腹痛、下痢、咳がでるなど。
咽頭炎と結膜炎が出るので医学的には「咽頭結膜熱」といいます。
一般的にはプールを介して感染しやすいのでプール熱と呼ばれるようになった。
流行し始めるのは6月頃からで、プールの利用が多くなる7から8月にかけて多くなる。
そして10月頃まで流行する。
学童期までの子供に多く5歳以下の子供が半数以上。
ウイルス
原因となる病原体は、アデノウイルスで一年中みられるウイルス。
風邪と同じ飛沫感染や接触感染なので、プールに限らず集団が集まる環境で流行しやすい。
非常に感染力が高い。
ウイルスの潜伏期間は1週間程度。
色々な消毒剤に対して比較的高い抵抗性をもつ。
感染の仕方は唾液などの飛沫感染、あるいは涙・鼻水・糞便などによる接触感染。
予防
予防は塩素濃度が不十分なプールに入らない。
プール前後にしっかりシャワーを浴びる。
手洗いうがいをしっかりする。
タオルや水泳用品を共有しない。
タオルの共有での感染報告がありますので注意しましょう。
感染するとのどから7~14日、便からは30日程度はウイルスを排出し続けることがある。
感染力がとてもので子供の看病をしている大人にもうつる場合があり、子供と同じように高熱が出て、のどの強い痛みと結膜が充血する。
さらに、高齢者や持病のある人などの抵抗力が落ちている人は重篤な症状になる場合があり十分な注意が必要。
家族での予防は手洗いうがいをしっかり行い、おむつ交換、排泄時は注意。
目ヤニも感染源になるためティッシュを使い、ハンカチやタオルは使わない。
感染してる人の入浴を最後にする。使うタオルを別にする。など対策する。
治療
ウイルスなので抗生物質は効果ありません。自然に治ることがほとんど。
なので治療は苦痛を和らげる対症療法になります。
喉の痛みにはうがいや鎮痛薬
目やにや充血には抗生剤やステロイドの点眼薬
目の痒みの強いときは抗ヒスタミンやステロイドの点眼薬
喉の痛みがつらいと食べたり飲んだりが辛くなります。
刺激の少ない柔らかいものと配慮しましょう。
熱がでるのに水分が摂れないときは脱水から点滴を必要となることもあります。
学校保健法では、第2種伝染病に指定されています。
症状が消退したあと2日を経過した頃に登園、登校可能になります。
コメント
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[…] プール熱、ヘルパンギーナと同じく夏に流行する3大夏かぜの一つ。 5歳未満が80~90%、大人も感染する。 […]