一ヶ月以上ぶりの車の運転をしていた。
横では妻が唸ってた。
「いたたたた。」
昨日、産婦人科受診したばかり。
十分な大きさになり内服が中止になってた。
予定日は8月上旬だけど、朝から出血。
痛みも落ち着かなかったので、病院に車を走らせた。
久しぶりでも、運転は結構できるもんだ。
朝一番、診察。
破水していたらしく、そのまま入院へ。
準備していた入院の荷物を運ぶ。
…重たい。
階段がつらい。
病室に入り赤ちゃんの心音聞くための機械が付けられる。
とりあえず、お互いの両親に入院になったこと電話する。
僕が退院して一週間経ってないのに、次は妻が入院。
分娩室に入るのも、出産するのも早かった。
入院から一時間半での出産だった。
手を握り、汗を拭き、声をかけ、生まれてきた命。
情けない事に、手足が引きつり辛いことになっていた。
それでも、妻も子供も無事で…よかった。
それが一番幸せなこと。
「早かったなぁ。」
助産師さんも先生も同じ事いっていた。
ほどなくして、息子と対面。
抱っこする。
3170g。
小さい。
ほとんど目は開けず小さな手を時折すこし動かす。
長男が生まれてから七年。
新鮮な気持ちで赤ちゃんを見た。
見ているだけで幸せな気分になる。
不思議だ。
こんにちわ。
初めましてパパだよ。
両手に抱えた小さな小さな命。
温かい…
なのに僕の腕にはすごく重たく、短い時間で手や足が痛くなってくる。
わずか三キロの自分の子供も、支えることのできない手。
震える自分の手を見つめ悲しく…情けなくなる。
強い疲労感が全身を襲った。
座っていても息切れがする。
身動きができなくなり、午後から寝込む。
情ない。
身体を動かせない。
それでも、子供を見ないといけない。
学校の終わった長女と長男を病院に連れて行き赤ちゃんとご対面。
家に帰り、ご飯にお風呂・洗濯と明日の準備。
普段、妻に全て任せていた事を四苦八苦しながらこなしていく。
そして、身体は答えてくれない。
痛い。しんどい。ダルい。