前に記事であげたがん検査の線虫それとは別の線虫が最近テレビでよく流れていますね。
海産動物に寄生する寄生虫であるアニサキスによるアニキサス中毒。
有名人による報告も続いたため、より注目を集めてしまっています。
アニサキス
アニサキスの幼虫は長さ2~3cm、幅0.5~1mmで糸くずのような見た目。
魚介類の中でも特にサバに寄生していることが多く、他にもイワシ、カツオ、サケ、イカなどに寄生している。
よく見れば肉眼でも確認することができるので飲食店で調理するときは注意してくれています。
アニキサスの幼虫が胃の中に入ることで、胃壁などに噛みつくと激痛に見舞われる。
アニサキスが断定されたのは1960年代であった。年間2000~3000人がアニサキス症と診断されている。
よく発生する時期は12月から3月に多い、夏には最も少なくなる。冬の食中毒のひとつ。
医師はアニサキス食中毒を診断した場合、24時間以内に最寄りの保健所に届け出る。
増加している理由
日本食ブームで寿司など魚介類を生で食べる料理の人気が上昇している欧米諸国で、アニサキス症の症例が増えている。
南米、欧州などの各国でも確認されている。
近年、内視鏡検査が普及した結果アニキサス症である人が報告されるようになったことも増加としての要因といわれれる。
新鮮な魚介類を食すことのできなかった、内陸地でも生で食べれる新鮮な魚介類が出回った輸送体系の近代化がアニサキス症を増やした原因にもなっています。
予防方法
速やかに内臓を取り除く。(魚が死亡すると、内臓から筋肉に移動するため)
内臓を生で食べない。
目で確認し除去する。
-20℃で24時間以上冷凍するまたは60℃で1分加熱する。
症状
新鮮な海産魚類を食べて3〜4時間後に、突然激しい腹痛、吐き気・嘔吐が襲います。
胃ではなく腸に虫が侵入すると半日以上から、長い時は1週間くらいたって腹痛になる。
小腸の場合、超音波・X 線での確認をする
アニサキスに対するアレルギー反応で発疹やかゆみが現れることがある。
腹痛は生きたアニサキスが体内に入り込み、胃や腸の中で暴れることで起こる。
怖いのが胃や腸の壁を食い破り臓器へ侵入するもので突然の激しい痛みになり、胸腔や肺、腹腔、腸管膜、肝、リンパ節、皮下などに進入した事例も。
治療
胃の場合は、内視鏡によりアニサキスを確認し摘出。アニキサスを除去すると大抵症状は落ち着く。
アニサキスは人体中では1週間程度で死んでしまうので対症療法になる。
夏でも、冬でも生ものを食べるときには十分な注意が必要ですね。
虫といえば、知ってますか?
いつの間にか学校から無くなった検査があります。
文部科学省の学校保健安全法施行規則の改正で、2015年度限りで学校での健康診断の項目から「座高測定」と「ぎょう虫検査」が廃止された。
蟯虫検査
ぎょう虫などの寄生虫卵検査は昭和33年から小学3年生以下に義務づけらた。
ぎょう虫がヒトの肛門括約筋が弛緩する睡眠時に肛門周辺で産卵を行うことを利用し、起床時に肛門にセロハンテープを貼りこの粘着テープを試料として顕微鏡でぎょう虫の卵の有無を調べる検査を実施してきた。
子どもの寄生虫感染が激減し、検出率が1%以下で推移していたことから省略可能と判断した。
ちなみにぎょう虫に寄生されるても、腸内でギョウ虫に食物を横取りされることなどによって起こり得る栄養障害などについてほぼ問題になることは無い。
ただ、睡眠中にギョウ虫が行う産卵などの活動に伴って、痒みが発生し睡眠障害が誘発することがある。それが誘因でイライラすることになることも。
他にはかゆみのため肛門周辺を掻いた跡が炎症を起こしたり、掻いた跡が感染を受ける場合がある。
昔より衛生面で改善し、感染する報告があまりなくなったので行われなくなったんですね。
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