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皮下点滴とは。どんな時にどのように行われる?

皮下点滴という言葉を知っていますか?

血管に点滴する静脈注射とは違う投与方法になります。

 

だけど、お腹に点滴?と聞くと躊躇する人は患者さんや家族の方に限らず看護職員にもいます。

在宅での医療も増えている中今回、その皮下点滴について勉強したいと思います。

 

皮下点滴

 

輸液を皮下で投与する方法。

血管が細くルートが取りにくい人に行われる手技です。

 

 




 

対象者

 

使用する場面はおもに在宅医療やターミナル時に活用されています。

経口摂取が低下し、脱水を緩やかに改善したい時に効果があります。

胃ろう増設や、CVカテーテル挿入までの繋ぎとして使用することもできます。

 

在宅や、施設などの場面で使用する場面が増えていくと考えられます。

 

場所

 

主に皮下脂肪の厚い腹部が選択されます。

あとは背中の肩甲骨の上の方太ももの内側胸骨のあたりなどになります。

 

方法

18G~24Gのサーフローで血管にあたらないよう皮下注射の要領で皮膚をつまんで浅い角度で刺します。

翼状針でも良いですが安全性を考えたら留置できるサーフローが好ましいですよね。

インスリン注射のイラスト

 

このルートは1週間程度は使えるそうです。

 

この輸液は浸透圧により、皮下から周囲の組織へ吸収されていきます。
そのため投与速度には限度があります。

 

 




 

 

利点

 

レ点、チェックマーク 素材アイコン画像感染リスクが低い。静脈炎を起こさない。出血リスクも低く血管も傷めない。

レ点、チェックマーク 素材アイコン画像手技が容易。何度も針を刺す苦痛も減らせれる。

レ点、チェックマーク 素材アイコン画像痛みが少ない。

レ点、チェックマーク 素材アイコン画像安全で抜かれても怪我が少ない。拘束したり監視する必要がない。

レ点、チェックマーク 素材アイコン画像人体は必要な分しか吸収しない。そのため過剰投与にならない
吸収能力に影響するので心臓に負担がかからず、速度を調節しなくても自然に遅くなる

 

点滴のイラスト(医療)

 

欠点

 

速度が1分に1mlが限度で、滴下を早くすると痛みを生じる。

投与部位に浮腫ができやすいため、最初は驚く。

脱水を緩やかに対処するときに使うため、急速に補正したいときには向かない。

生理食塩数など投与できる輸液や薬剤も限られる。浸透圧の低いものに限られる。
薬剤の投与方法に皮下点滴の項目がないので、投与前にきちんと了承を得る必要がある。

保険適用外になる。

 

 

親の介護をする夫婦のイラスト

 

安全で簡単で低コストということが一番の長所になっています。

抗浸透圧の点滴を急速な点滴をすることで血圧が下がるなどの報告もあるそうなので十分に注意しましょう。

 

正しい知識と技術は大切ですが、患者様の緩和のための選択肢が増えるということは大きなことだと思います。

そのため、知っておいて損はしない事ではないのでしょうか。

 

 




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