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2月22日木曜日(晴れ)

 

 

うわぁああぁ!

 

 

 

 

はぁ、はぁ。

 

夢…か。

 

くそっ

縁起でもない。
自分の葬式の夢。

 

 

誰も泣いてない。
みんなニヤニヤしてた。

 

 

 

 

…私が死んで泣いてくれる人って何人いるのかな。

 

 

今でも変わらない。眠ったらそのまま目が覚めないかもという恐怖。

付き纏う死の不安と恐怖。

そして孤独感。

 

 

…病院の個室。

いままで、どれだけの数の人が亡くなったのかな。

私は、この部屋から出られるのかな。

時間が余ってるから余計な事ばかり考える。

 

 

 

理学療法士。
作業療法士。
言語療法士。

リハビリにも専門の先生がいる。

1日3人の先生が順番に病室へ来てくれる。

 

 

 

「こんにちは。」

こんにちは。

 

 

まだ状態が良いわけではないのでベッドの上でのリハビリ。

今からROM訓練。
陽子と綾がこっちをみている。

 

「ファイトッ!」

 

邪魔にならないように小さな声で応援してくれる。

格好悪いところはみせれない。

 

 

 

…痛っってぇえ!!!!

間接をゆっくり曲げる。ただ、それだけなのに痛い。

 

 

「少し固くなってきてますね。」

 

 

間接曲げるたび顔が歪む。

 

 

「パパ辛そう…」

「うん。」

 

 

まだリハビリは始まったばかり。
情けない…

 

 

大丈夫、平気だ。

こんなのは苦痛じゃない。

本当に苦痛なのは頑張る事さえできない事。

されるがまま
ただ、寝ているだけだった日々。

 

 

「今日は、このくらいにしますね。」

 

…はい、お疲れ様。
有り難うございました。

 

ゴホッ…ゴホッ

《ピピピーーー》

 

 

咳が止まらない。
喉の辺りがゴロゴロ音がする。

…痰が溜まって息がしんどい。胸が痛い。

 

 

《カチッ》

 

ナースコールを握らせてくれてる。
押すぐらいなら自分でできる。

 

 

《コンコン  …ガチャ》

「どうかしましたか?」

 

 

 

優花ちゃん。

 

 

「痰が詰まってしんどいんですね?」

 

 

呼吸器を外してくれた時、痰が吹き出した。

あっ。

優花ちゃんの顔に痰が…

 

 

 

「今、取りますね。」

 

 

優花ちゃんは表情変えず吸引の機械を使って痰を取ってくれる。

喉の切った穴にチューブを入れる。

痰を取るのも辛い。
でも息ができなくなるよりずっとマシ。

 

 

「楽になりました?」

 

 

いや、それより顔や服に痰が…

きたないのに。
ゴメンなさい…

 

 

「また後で検温に来ますからね。」

 

 

優花ちゃんは何も言わず笑顔で病室から出ていった。

優花ちゃんへの罪悪感でいっぱいになる。

いつもお世話してくれて、だけど文句言わずいつも笑顔。

 

 

「検温しますね。」

 

 

しばらくして優花ちゃんが部屋廻りに来てくれた。

聴診器を私の胸にあてる。
肺の音を聞いてるらしい。

指にサーチレーションを挟んでいる。洗濯バサミに似たようなモノ。

爪の毛細血管から酸素が十分に足りてるか見る。

 

 

《ピピピ…》

 

 

体温計がなった。

 

 

「また熱がありますね…38.5度。」

「大丈夫なんですか?」

 

陽子が心配そうに尋ねる。

 

 

この数日ずっと高い熱が続いている。
肺が悪いのかな?
今日撮ったレントゲンの結果はどうだったんだろ。

 

 

「ぱぱぁ、大丈夫?あついの?」

 

 

息はちょっとしんどいよ。
リハビリで疲れたし…

 

 

身体全体が、重怠い感じがする。

 

 

「しんどいですよね…」

 

 

優花ちゃんが、眉間にシワを寄せて心配そうに見つめてくる。

熱があるとエネルギーの消費が多くなる。胃腸の動きも悪くなる。

…って、教えてくれた。

 

 

「熱下げたいので少し注射しておきましょうか…」

 

注射…
仕方ないよな。

ずっと熱があってしんどいからな。

 

 

「肩に解熱剤を注射しますね。手先しびれあれば言ってください。」

痛てて…

 

 

注射、採血は何度しても慣れない。

痛いもんは痛い。

 

 

「頭と脇に氷あてておきますからね。少し休んでください。」

 

 

ああ、氷が気持ちいい。

 

少し疲れたな。
今日はもう休もう。

 

おやすみなさい…

 

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