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〃整形外科⑦〃


実習は終わった。


けど、終わってない。





モヤモヤしたまま




何も解決しないまま





誰も笑顔になれず





本当は何も終わってない。



でもね、それは私が原因なんだよね…




「あーもう…すっきりしないよぉ。」



ファミレスで私は愚痴ってた。



看護をしてると患者様のいろんな情報を知ってしまう。


以前、学生が電車である患者様の話しをしていたと問題になったことがある。



会話なんて、どこで誰が聞いているかわからない。



個人情報保護法というのがあって、それほど個人情報はき大切なもの。



病室の名札の表示にまで気を付ける時代に、うっかりでも口を滑らすと大変なことになる。



もし、知り合いが入院してるからカルテ覗いてみようか…なんてのは、とんでもない行為だ。



病院では、それほど慎重に情報管理をしている。




だから、友達同士でも実習中のことを何でも話すことは絶対ない。


会話の内容は限られる。




やっぱり私には納得いかないんだ。



「何でお家に帰れないの?本人は帰りたがってるのに…冷たいよね。」



私は河田さんに限らず、最近お年寄りが家に帰れないことについて歯がゆかった…

病気になり、介護保険を申請し、介護施設へ入所する。



希望者が多く、予約しても100人、200人待ちも珍しくない。



それだけ今は施設に行くお年寄りが多くなっているということ。


なんで、家で看てあげないの?
無責任じゃないの?


だって家族なんでしょ?



「はぁー…馬鹿だねぇ、優花は。」



「えぇー、何でよぉ。」



真希は同意してくれると思ってたのに、期待してたのとは違った言葉が返ってきた。



思わず私は頬っぺたをプゥと膨らませた。



真希が手にもってたフォークをそのまま口へとを運ぶ。


「あのね、家にいる事が幸せとは限らないんだよ?」



え?何で?

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