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子供の虐待。代理ミュンヒハウゼン症候群とは。看護師としての義務は?

 

目次

小児科医師の報告で、保護者の虐待が入院しても虐待をするという報告が医師調査で2年間で28人だったそうです。

 

入院中の子供に怒鳴ったり殴ったりする行為が、ほかの入院患者の家族からの報告があったり、親の面会後に新たな外傷ができている、適切な治療を拒否する医療ネグレクトもあったとのこと。

 

嫌がる子供のイラスト(男の子)

 

子供の点滴に、排泄物や異物を混入するケースまで報告されています。

これらの行為には代理ミュンヒハウゼン症候群の場合があるようです。

 

 

代理ミュンヒハウゼン症候群

 

1977年イギリスの医師メードゥによって提唱された。

ドイツの「ほら吹き男爵」という物語の主人公が名前の由来。

 

近親者をわざと病気にして献身的に看病し、周囲から注目を集めようとする精神的症状

母親に多く、幼い子供を不当な薬物の投与や障害などで病院を受診する。

 

アメリカでは年間1000件ほどの症例があがり増加している。
日本でも年間30件ほどの報告がある。

 

自分のために子供を虐待し病気に仕立て上げる。
周りには悲劇の親、献身的な素晴らしい親であることをアピール。
同情されたり、認められることで心を満たすということなんですね…

 




 

 

子供の虐待

 

4つの虐待があり、単体ではなく複数重なっていることが多いそうです。

 

身体的虐待

 

殴る、蹴る、切る、首を絞める、火傷させる、寒い冬に外に出す、お風呂に沈めるなど。

 

服の下など見えない部分にアザや傷があることが

熱湯をかけたりタバコの火を押し付けたり排便を食べさす例も…

 

心理的虐待

 

怒鳴ったり、脅したり、無視したり、拒否したり、兄弟での差別や夫婦の暴力の目撃など。

 

性的虐待

 

乳幼児からでも起こる。義理の親だけではなく、実の親からのケースもある。

また、父親ではなく母親の場合も。

報告件数は少ないが、小さいころからされているとオカシイことだと気づかないことや外観からはわからないため本人が黙っていると周囲が知ることがない。

 

ネグレクト

 

養育の拒否、放棄、子供を外に置き去りにして帰ってしまうことも。

家や車に放置する、食事を与えない、風呂に入れない、爪や髪を切らないなど。

 

病気でも治療しない医療ネグレクトも現在報告があります…

 

 

虐待の現状

 

どこまでがしつけで、どこからが虐待か…難しい境界線になります。

 

平成25年には児童相談所への相談件数が7万件を超えました。

 

レ点、チェックマーク 素材アイコン画像1週間に1以上の子供が、虐待によって死亡しています。

 

子供は親しか頼る相手がおらず、傷つけられながらも、全力で親を信じ愛しています。

また親をかばい、自分が悪いと、全ては自分のせい、生まれてこなければよかったと責任を背負います。

 

 

自分を責めながら親の暴力によって死んでいく子供…悲しすぎます…

 

どんな人に多いか

 

レ点、チェックマーク 素材アイコン画像虐待が多い年齢は0歳~6歳

 

3歳のいやいや期に一番きっかけになりやすい。

 

乳幼児のときは、泣き止まないことに苛立ち暴力を振るうケースが多いようです。

 

駄々をこねる子に困る母親のイラスト

 

子供はロボットじゃありません。自分の思うとおりには行動しません。

反抗期や泣きやまない事が最初のきっかけになるようです。

一度、虐待がはじまると一過性では終わらず慢性化しエスカレートしていく場合が多くなります。

 

 

レ点、チェックマーク 素材アイコン画像加害者は母親が一番多い。

 

ニュースなどでは交際相手も一緒というパターンもよく耳にしますね。

 

 




 

 

病院での対応

 

2004年児童虐待防止法が改正され、児童虐待を受けたと思われる児童の福祉事務所や児童相談書への通告義務が定められました。

 

 

育児放棄のイラスト

 

学校や病院は、虐待を発見しやすい立場にあります。

 

病院において、診療や乳幼児検診を通じて発見することになります。

相談を受けることもあるかもしれません。

外傷で救急車で運ばれてくることもあるでしょう。

 

レ点、チェックマーク 素材アイコン画像患者さん、家族が相手となるため虐待かどうかの判断がまよい、ためらうことも多くあります。

トラブルを避けたいという理由もあげられます。

 

 

しかし、疑いでも児童相談書や警察に届け出るようにと義務が課せられています。

 

 

虐待が疑われる所見

 

 

レ点、チェックマーク 素材アイコン画像体の露出していない部位繰り返されたアザや傷が複数ないか?

 

レ点、チェックマーク 素材アイコン画像体の成長が極端に遅い、極端に痩せている、虫歯だらけ、衣服や体が不潔ではないか?

 

レ点、チェックマーク 素材アイコン画像子供が初対面の人でも極端に甘える極端に怖がる。または体に触れられることを怯えることはないか?

 

レ点、チェックマーク 素材アイコン画像親が診察を拒否する、子供にすごく優しい素振りまたは子供と目を合わさない、怪我のエピソードが曖昧で状況と合わないなどは?

 

 

小児科医が、虐待を受けている子供の診察をしたことがあると答えたのが7割以上になるそうです。

早期発見が子供を守ることになるのです。

 

患者は医師の前では態度が違うことが多く、虐待のケースでも看護師が医師のいない場所での子供や親の言動を注意しましょう。

 

 

 

児童虐待からの保護のイラスト

 

 

 

小児科医3人で作るのグループが全国900余りの医療機関を対象に調査を行なったところ、虐待を受けて入院した子供のうち治療が終わったのに退院できなかった子供が2年間で少なくとも356人いた。1歳未満の乳児が56%と最も多かったという。中学生以上でも9%いた。

 

理由は虐待を受け児童相談所が親元にも返せず、児童養護施設にも空きがないというケースが大半だったとのこと。

この報告をうけ、厚生労働省が実態の調査にのりだしたとのことです。

 

長く入院することが心や体の発達に悪影響を及ぼす可能性があるという指摘があり、今後対応が待たれます。

 

 

 

子供は宝物です。

一人でも多くの子供の涙が、止めれるように心から願います…

 

 




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