7月29日兵庫県で蛇を捕まえに来ていた小学5年生の男の子が、公園で毒蛇に2回咬まれて一時意識不明になった。
咬まれた後、2時間ほど経過しても出血が止まらなく頭痛がみられた。
母親が119番し救急搬送された。病院で一時意識不明になったが、血清を注射し今は回復した。
あまり耳にしたことのないヤマガカシという名前。
毒蛇ということですが、公園などで遊んでて咬まれることがあるのでしょうか?
ヤマガカシ
体長60センチから120センチと大きい。
生息地
日本全国広い場所に分布し生息している。地域によって体の柄が違う。
カエルやオタマジャクシなどを好んで食べるため、泳ぐための鱗もあり渓流の近くや水田に生息している。
毒と症状
日本の毒蛇の中でも最も強い毒性を持つ。マムシの3倍、ハブの10倍の毒という。
しかも、マムシやハブに咬まれると痛いが、ヤマカガシは咬まれても強い痛みがなくあまり腫れないそうです。
数時間から1日後に、症状が出てくることがあるのです。
頭痛や吐き気が出現します。
強い凝固作用により止血作用を失い血が止まらなくなり全身に皮下出血があらわれ、そして血尿や血便、内臓出血、脳出血と至ります。
また、頸部皮下にも毒があり圧迫すると毒が飛び散り、目に入ると失明の危険があるので注意しましょう。
咬まれた時の対処
先ほど記載したとおり痛みがなく、症状が出るまで数時間かかりますので様子みてしまうかもしれません。
しかし、上記したように出血による死亡にいたる可能性がありもし、咬まれたら傷口から心臓に近い方を紐などで縛ります。
口で吸うのは、口の中に傷があったり飲み込んでしまうと危険です。
吸引器があるなら使用し、ないなら傷を洗い流しましょう。
血清が置いてあるある病院は多くありませんが、とりあえず必ず医療機関に受診しましょう。
なんであまり知られてないのか?
実はヤマガカシは昔から生息する蛇なのですが、昔は毒がないと言われていました。
毒蛇であることを知られてなかったのです。
ところが1972年に中学生が、ヤマガカシに咬まれ翌年に死亡してしまいました。
それから、毒があることが知られ血清がつくられました。
咬まれた報告が10件以下で、死亡例は今までで4例になります。
強い毒蛇で日本全国に生息するのに被害が少ないのは何ででしょう?
ヤマガカシは臆病な性格なのです。
人を見かけると逃げていきます。
また、死んだふりをすることもあります。
毒牙が上あごの奥にあるため、深く咬まないと毒が注入されません。
毒線を圧迫する筋肉がないので、咬まれても毒が入らないこともあるのです。
つまり、咬まれること自体が珍しく、咬まれても毒がまわらないことも多いということなのです。
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