コードブルーseason3が放送されました。視聴率も16.3%と医療ドラマは相変わらず強いですね。
さて、戸田恵梨香さんが何度もフェロー、フェローと怒るシーンがありました。
フェローって何のこと?
フェロー
大学教員や研究所の研究員などの職名や称号のこと。民間企業で用いられることもある。
今回、ドラマで使用されているフェローとは
フェローシップ
のことで研修医専門制度をいいます。後期臨床研修医とも呼ばれる。
今回は医師が必ず通る、ひよっこ時代の研修医について書きたいと思います。
医大生
まず、医師になるには医学部に合格し学ぶことが必要になります。
他の学部と違い、6年間の医学教育を受ける。そのため医師免許をとるまでの最短は24歳。
そして、医学部を卒業することで3月に行われる医師国家試験を受験できる。
医師国家試験に合格し見習い医師となります。
前期研修医
医学部を卒業後、国家試験に合格し2年の臨床経験をうけないといけません。
すべての医師が必ず受けないといけない研修期間。非常勤職員として雇用されます。
いままでは大学病院の医局に所属しする必要がありました。
ピラミッド式の人事により医局から関連病院や地域の病院に若手医師を派遣という形で、様々な経験ができ病院は医師を確保できるという形でした。
死の後、医師不足を招くきっかけとなった新医師臨床制度により医局という形に変化が訪れました。
新医師臨床研修制度
平成16年4月よりはじまった制度。
幅広く基本的な診療能力を身に着けるためすべての医師が2年間の臨床研修を受ける必要がある。
アルバイトを禁止し、そのかわり国が一定の補助をし月額30万程度の給与の支給する。
上級指導医について必要な知識や技術、コミュニケーション能力などを身に着けていく。
2010年から必修は内科、救急、地域医療の3科と外科、麻酔科、小児科、産婦人科、精神科からの選択必修2科に専門にしたい科を組み合わせる方式になった。
医師研修マッチング
臨床研修を受けようとするものと、臨床研修を行おうとする病院との希望を踏まえて一定の規則に従って、コンピューターで組み合わせを決定するシステム。
希望の病院を選んで研修をできるようになったため医局に属することなく、研修を受けれるようになった。
都市の大病院に集中し、地方の病院に若い医師が減るという悪循環を招いたきっかけとなる。
研修医は学ぶこと、調べること、準備すること、とにかく沢山のことをしないといけないためハードワークになる。
現在、医療の進歩から検査や治療の幅がひろがり、説明や作業量が増え医師の負担が大きくなっている。
フェローシップ
研修医専門制度。後期臨床研修医。
認定医や専門医の資格をとるための研修の期間。
この後期臨床研修に新しい制度が始まろうとしています。
新専門医制度
2017年4月からスタート予定だったが、様々な声が上がり1年先送りになった。
第三者機関の日本専門医機構による専門医の認定と養成プログラムの評価・認定を統一的に行う。
専門医の質を高め、良質な医療が提供されることが目的。
今まで、専門医になるために指定の病院で3年間の研修が必要でしたが、前期研修の2年を加えることができた。
今後は前期の研修は含まれず、最低5年はかかるようになります。
サブスペシャリティー専門医もふくめると6年から8年かかるようになってしまうという問題があります。
対象は2016年~の医師免許取得者で、2015年より以前の取得者は各学会の基準にて更新される。
専門医とは
専門医は現在、それぞれの医師の各学会により独自の制度で発行されている。
そのため専門医が乱立していた。
専門医とはスーパードクターなどのことではなく、ある分野において一定以上の知識・技術を身に着けていること。
新たな制度により、医療や病院にどのような変化がおこるのでしょうか。
反対意見も多いのですが、新しいことには否定的な意見や失敗はつきものです。
研修医の先生、いつも大変でしょうが素晴らしいドクターになることを願って応援しています。
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