京都大学などの研究グループがiPS細胞を応用し、パーキンソン病のモデルになるサルの症状を大きく改善させることに成功した。
サル11匹の脳の中にヒトのiPSつくった神経の元となる細胞を移植する実験を行い、1年後に大幅に症状が改善したそうです。
運動能力も大幅に改善し、来年度には治療法としての承認を得るために臨床実験を行う予定。
パーキンソン病で苦しんでいる方には、希望の光になるニュースです。
メジャーな病気であるパーキンソン病。
いったいどんな病気なんでしょうか?
パーキンソン病
19世紀の初めにイギリスのパーキンソンという医師が発見しました。
ドパミン神経が脱落してなくなっていく事で進行していく病気。
運動の調整がうまくできないようになり、体の動きに障害があらわれる。
発症すると治らない。
原因不明。加齢により発症しやすいが若い人でも発症することがある。
若い人の場合は若年性パーキンソン病という。
1000人に1人くらいの割合。60歳以上では100人に1人。
日本では難病の指定がされている。行政機関へ申請することで助成が受けられる。
症状
手の震え
じっとしているのに手が震える。
動き始めると、おさまる。
動作の鈍さ
細かい動きがしにくくなる。
字が上手くかけない。
動作の開始が遅い。
歩幅が狭くなり、歩く速度も遅くなる。
筋肉の硬さ
他人が動かすと抵抗が生じる。
無表情になる。
歩行障害、姿勢反射障害
すり足での歩行
バランスを崩した時に立て直せない。
その他
疲れやすい、うつ、意欲低下、便秘、頻尿、発汗、起立性低血圧などの症状。
経過
左右どちらかの手の震えから始まります。
1~2年ほどで徐々に反対側にも広がる。
バランスが悪くなっていき、介助なしでは日常生活が出来なくなっていく。
注意すること
病気のために動きにくくなりじっとしている事が多くなる。適度な運動は大切。
転倒しやすく突進歩行もあるため、怪我や骨折に注意が必要。
便秘になりやすいため排便コントロールを行う。
評価方法
ホーン&ヤール重症度
ステージⅠ
症状が1側性。機能障害が無いか軽微。
ステージⅡ
両側性の障害。姿勢保持の障害はない。
日常生活や職業によっては多少の障害。
ステージⅢ
姿勢反射の障害がある。ある程度の活動が制限される。
機能障害は軽度から中等度。一人での生活は可能。
ステージⅣ
重度な機能障害。
自力による生活が困難。立つことや歩くことは可能。
ステージⅤ
立てれない。介助なしだとベッドでの生活をしいられる。
生活機能障害度
Ⅰ度
日常生活にほとんど介助を要しない。
Ⅱ度
日常生活・通院に介助を要する。
Ⅲ度
日常生活に全面的な介助が必要で歩行・起立が困難。
パーキンソン症候群
何かほかに原因があり、症状が出現する。
脳血管の障害や薬の副作用でパーキンソン病のような症状が現れることがある。
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